? ユピテル/17歳



 

12歳 ドブネズミ達のハローワールド / 17歳 《月灯の羅針盤》
 
 

 

 

 

ユピテル 17歳/164cm

とある魔術師に護衛用として作られた
人造人間、ホムンクルス。
彼は愚直で忠実な従者である。

過去にみずからの創造主である魔術師を失っており、
現在は細工師サイモフェンを最も主に近い者とみなしている。

立ち振る舞いは少年らしからず従容としている。
路地裏の鉱石屋《月灯の羅針盤》で働いており
その店に訪れることを望むなら、いずこともなくこの少年が迎えに現れることだろう。
あなたは丁重な扱いを受けるだろうし、危険な路地裏の安全も保障してくれる。


……ただし、彼の『制約』に触れることさえしなければだが。

 








 


 容姿


    
    
hair : 金色
eyes : ヘーゼル

男とも女ともつかない、どこか人間離れした美しい容貌をしている。
一般的な人間の男性と比べると線が細く小柄。
肩にかかる金色の髪、瞳はユピテルの気分で螺鈿細工のように色を変える。
他人に対してはおだやかな笑みで接することが多いが、
どこか表情に乏しく、整った目鼻立ちとあわせて人形のような印象を与えている。

外見よりかなり力があり打たれ強い。
腰には常に長剣を佩く。その他、短剣や匕首・針などの隠し武器が多数。

立ち振る舞いはフォーマルで、他人に不快感をあたえるものではない。
ただ、それが育ちのよさに起因するものではないことは見る者が見ればわかるだろう。


 生活


店舗兼住居の掃除や商品の手入れ、雑務から客引きまでこなす。
店の新規客はといえば、ほぼほぼユピテルの客引きによるもの。それでも収入は雀の涙ほど。

実の主のもとにいた頃から身辺の世話いっさいを引き受けており、現在も家事担当。非常によく働く。
ふだんは路地裏の奥まった場所にある店の周辺にいることが多い。
ご近所の頼まれごとを引き受けていたり、頼まれなくても困っていればひょっこり姿を見せたりする。
お礼にいただく野菜やらお酒やらも、生計を立てるうえで大切な糧になっているのである。

だれかが店の接客スペースに座ればすかさず出てくるお茶は美味しいし、
天気のいい日にはよく洗濯物を干している姿が見られる。

……これだけを見れば非常にのどかなものであるが、実際はサイモフェンの手足・剣として
非合法な行いにたずさわる。
荒事の遂行はユピテルの担当であり、その顔は筋の人間の知るところ。
路地裏の地の利・不利はその頭に叩き込まれており、主と連携した搦め手も用いるため
彼らの庭で相対することは非常に危険である。

後述のテレパシー能力にくわえ、サイモフェンの意図を読むことに長けている。
サイモフェンの妹ルーナエに関しても、
その身の安全を第一としてつねにその傍で細心の注意をはらっているようだ。


 人柄


一人称は「僕」。他者には敬語で接し、物腰は穏やかさを感じさせる。

従属する者として、自分以外の生命を敬愛する特性を付与されている。
護衛用として造られたという経緯から、有事には特に、他者の命を優先するような行動をみせることが多い。
戦いを好むことはないが、反対に厭うこともなく、
ひとたび対象を叩き潰すことを選択すれば迷いも容赦もない。
我が身をして「道具」のように振る舞う節がある。

情緒的には未成熟な部分も多い。理屈によらない物事を理解しづらい傾向にあり、機械的な物言いをする。
サイモフェンに対しても割と慇懃無礼だったり、言うこと聞かなかったり、空気を読まなかったりする。
(実の主に対しても似たような振る舞いであったため、個体の性格なのかもしれない。
 ただ、わざとやっているような悪戯っぽい印象を感じることも多い)
頭の回転は速いが、従属する者ゆえ主体性に欠ける。
喜怒哀楽はあり、感情の起伏自体は薄いものの、ストレートな感情表現をする。

造られた者であるユピテルにとって創造主の命令は絶対である。
しかし、すでに創造主を失った彼の行動原理には自我の揺らぎが生じることになった。
現在のユピテルの存在理由は、サイモフェン、ルーナエを中心としたみずからに近しい者を守ること。
それはまぎれもなくユピテル自身の意志だが、そのことにはあまり自覚的ではないようだ。

失った創造主が最後に遺した言葉、「お前の望むように生きよ」。
このみずからの望みという課題について、苦悩しながらも考え続けている。


 特性


 身体能力が高い。身のこなしはしなやかで素早く、鍛え上げられている。
 痛覚が鈍く、それゆえに繊細な作業が苦手。
 治癒力も高いが、大きな傷を癒すにはかなり体力を使ってしまうようだ。
 エネルギーは食事から得るが、最悪魔力さえ足りていれば身体を動かせる。

 遂行行動中などの判断をサイモフェンに依存している部分がある。
 自分で判断しきれない場合は指示を仰ぐのが常。
 代わりに主の判断に疑念を差しはさまない行動は非凡な速さをみせ、一瞬の利を得ることも多い。


 passive skill 砕けた制約の鎖


 みずから意思を持ち行動する。


 skillⅠ テレパシー


 テレパシー能力を持つ。
 イメージや映像として共有することができ、それを応用し言葉によらない意思疎通が可能。
 ただし波長を合わせていない相手に無理矢理思念を送ろうとすると
 かなり集中力を使わねばならず、その間無防備になってしまう。
 思念にはユピテル自身の主観が反映されるため抽象的な場合も多い。


 skillⅡ 魔力の糸


 体内に満ちる密度の高い魔力を紡ぎ織り、
 蜘蛛の巣のように張りめぐらせて周辺を知覚する。
 魔力の強さにまかせた力業のため、持続力や汎用性に難がある。


 その他


 ・外科的な医術のスキルがあり、応急処置程度なら可能。

 ・賭博においてのイカサマの腕はおおいに磨かれている。
  得意とするのはファンブル・クリティカルを操るダイスロール。
  生来のポーカーフェイスをことのほか活用しているようだ。


 
 

12歳 ドブネズミ達のハローワールド / 17歳 《月灯の羅針盤》

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